2022/12/22
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、ネット証券を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は2,621件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象のネット証券の利用者が、友人や同僚、家族にそのネット証券を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。
調査対象企業(アルファベット順、50音順):
auカブコム証券、GMOクリック証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券
ネット証券会社6社のうち、NPSのトップはSBI証券(-8.1ポイント)、2位はGMOクリック証券(-17.7ポイント)、3位は松井証券(-25.0ポイント)となりました。トップ企業とボトム企業の差は40.2ポイント、6社のNPS平均は-27.3ポイントとなりました。
ロイヤルティの要因を14の項目別に分析したところ、「取扱商品の豊富さ・魅力」や「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」がロイヤルティを醸成する要素となりました。また、対面証券と比較して「トレーディングツールの使いやすさ」や「マイページやアプリでの取引のしやすさ」といった、取引のしやすさに関する項目も、ロイヤルティ向上に寄与することがわかりました。
一方で、「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」や「資産運用に対する期待通りの成果」において今後の改善が期待される結果となりました。
図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/net-sec/inquiry/
NPS1位のSBI証券は、業界全体のロイヤルティ醸成要素となった「取扱い商品の豊富さ・魅力」や「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」において高い評価を得ました。2位のGMOクリック証券においては、「マイページやアプリでの取引のしやすさ」や「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」が、3位の松井証券においては、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」が評価され、NPS上位となる結果となりました。
直近1年以内に対象の証券会社で株式や投資信託などの売買取引を行った頻度を調査したところ、ネット証券では「週に1回程度」(33.0%)が、対面証券では「1年に1回程度」(32.9%)が最も多くなりました。また、1か月の平均取引頻度をみると、ネット証券では2.9回、対面証券では1.3回となり、ネット証券のほうが取引頻度が高い結果となりました。
図:直近1年以内の取引頻度
さらに、ネット証券において取引頻度別にNPSを分析したところ、「週に2回以上」取引をする人のNPSは-4.7ポイントとなり、取引頻度が高いほどNPSも高い傾向がみられました。
図:直近1年以内の取引頻度別のNPS(ネット証券)
対象の証券会社でのNISAやiDeCoの口座開設状況を調査したところ、ネット証券においては「NISA」が20.5%、「つみたてNISA」が12.8%、「iDeCo」が7.6%となりました。また対面証券と比較して、ネット証券においては「つみたてNISA」の口座開設率が高い傾向がみられました。
図:対象の証券会社でのNISAやiDeCoの口座開設状況
さらに、つみたてNISAの口座開設の仕方を調査したところ、「つみたてNISAを利用するために対象の証券会社の口座を初めて開設した」と回答した割合は、ネット証券においては71.4%、対面証券においては46.0%となりました。ネット証券においては、つみたてNISAが対象の証券会社における口座開設のきっかけになっている傾向が高いことがわかりました。
図:つみたてNISA口座の開設の仕方
対象の証券会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.6ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.3ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となりました。
図:推奨セグメント別継続利用意向
【ネット証券】
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。